アメリカの進化論論争
BSでアメリカのニュース番組をぼんやりと見ていたらたまたまカンザス州での進化論論争について特集していた。いやあ,これ面白かったよ。アメリカ人ってこんなことを本気で考えているんだと思うとめまいがしそうだ。
問題になっているのはI.D.=Intelligent Designという理論を公立学校で教えるかどうかということで,これはどういう理論なのかというと要するに人間も宇宙も,ひいてはこの社会や文化もみーんな高度な知性が意図的にデザインしたものであるという説。でもってその高度な知性=Designerというのがキリスト教の神だと言いたいわけだ。つまりどうあっても聖書の記述を正当化したいという人々が持ち出した屁理屈である。
宗教に縛られた人間はここまでバカになるという実例じゃなかろうか。そりゃー進化論にだって瑕疵はあるかもしれんけど,長い観察の積み重ねは小さな穴をもって全否定できるほど軽くないぞ。杜撰な疑似科学にハマる人間というのは実はハマりたくてハマっているんだろうなあ。結論ありきで組み立てられた理論なんてねえ。いや理論でも科学でもなく宗教だけどね。ひとつの州の教育がこんな論争で大揉めになる国って大丈夫なんだろうか。
僕は科学万能主義者ではないつもりだけど,理屈をこねるならもっとましなものを考えろよと言いたいな。これじゃSFで「秒速40万キロ」だとか「零下300度」などと書いて失笑を買うレベルだろうに。いっそ現代SFの作家に新しい疑似理論を考えてもらった方がずっとましなのができると思うぞ。
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コメント
SFを過信しないこと。
「ラララ科学の子」って「神の子」の転音語(シャレ)に過ぎない。
バカをバカにしてはいけません。
キリスト教の聖書はかなり嘘っぽいですが、自然科学をやればやるほど、見い出される法則の美しさには驚かされるばかりです。どうしても、そこには何かの意図を感じずにはいられません。
日本だって、神の国、って本気なひといっぱいですし、それがアイデンティティだと、憲法改正に頑張っているわけだし。(ちなみに、僕は護憲派ですが)
科学は本気にしても、真理に向かって歩む道の途上ですが、SFの目標は仮説に対する(想定上の)解答に過ぎませんから、「タイムマシン」がどうの、「透明人間」がどうのと、カンザス州のキリスト教徒のごとく意見を振りまいていると、しっぺ返しを受けるばかりですよ。
投稿: 新世 | 2005.05.11 23:10
>宗教に縛られた人間はここまで
>バカになるという実例じゃなかろうか。
あっ、はっきり言いましたね、「バカ」って(笑)。でも、ほんとバカなのよね。
上のコメントに「自然科学をやればやるほど、見い出される法則の美しさには驚かされるばかりです」とあるけど、キリスト教の世界観は雲の上に神と天使の国があり、大地の下にサタンの棲む地獄があるのよ。
そんなバカな聖書の世界を、アメリカの大統領は本気で信じてるのかしら(笑)。
投稿: 茶屋町 | 2005.06.24 22:00
コメントどうもです〜(^^)
やっぱりバカですよねー,いくら弁護したくてもそうとしか言いようが……。
怪しげな新興宗教にハマってる人を見ると気持ち悪いと感じる感覚は健全だと思うんですけど,州ごと国ごとハマってるとなるとまともにものが見えなくなるんだろうなあ。
投稿: ALGOL | 2005.06.24 23:07